日露法律家協会について(協会概要)
2017年5月15日
日露法律家協会事務局
1 日露法律家協会の目的
日露間では、2014年に両国の弁護士連合会(日本弁護士連合会とロシア連邦弁護士連合会)の間で友好協定が締結され、その後も法律分野における人的交流が継続して行われています。
そして、両国の法律家の間では、二国間の貿易・投資関係進展にともない、両国間の法律家による持続的な協力関係の構築、また、両国間に生じる商事紛争を、双方にとって公正な形で解決しうる法的インフラの整備がさらなる活性化のためにも急務であるとの問題意識が共有されています。
このような両国間の法的インフラの整備に向けた第一歩として、今般、ロシア法務に関する有志法律家が結集して「露日法律家協会」を創立することとなりました。
この組織のユニークな点は、日本とロシアそれぞれに別の団体をつくるのではなく、両国の法律専門家により一つの組織をつくるという点にあります。
また、日露間の法律家が協力して、このような協会を設立するのは、歴史上初めてのことです。
2 日露法律家協会設立の経緯
(1)サンクトペテルブルクにおいて2011年以降毎年開催されている「サンクトペテルブルク国際法律フォーラム」は、2016年には77ヵ国から3700人が参加し、文字どおり世界最大級の法律家国際会議となっています。
本フォーラムの理事会会長であるエレーナ・ボリセンコ前司法副大臣から、2014年のフォーラム期間中、日本企業とロシア企業との間に生じる紛争を解決する専門機関として露日商事仲裁センターを設立したいとの提案がなされました。また、2016年には、両国の法律家で構成される協会を設立して、両国間の仲裁や法律交流を推進しようとの提案がありました。
(2)ボリセンコ前法務副大臣の提案に応える形で、川村明日本仲裁人協会理事長が中心となり、2016年3月、東京において、国際商事仲裁制度の利用促進を目的としたシンポジウムが日露共催の形で開催されました。
(3)同年10月には、日本弁護士連合会とロシア連邦弁護士連合会との共催で、日露共同セミナー「ロシア法務の最前線」と題する会合も開催されてビジネス法・国際仲裁法・家族法が議論されるなど、両国間における法律分野の交流は着実に進んでいます。
(4)これまで両国間で積み重ねられてきた動きを将来につなげ、さらなる関係発展を目指して、本年5月、サンクトペテルブルク国際法律フォーラムの開会にあわせて、以下のとおり、有志法律家により設立総会が執り行われ、その設立が宣言されました。
3 設立総会
(1)日時 2017年5月16日 午後4時
(2)場所 サンクトペテルブルク市 グランドホテル・ヨーロッパ内
(3)出席者
日露法律家協会のメンバーである両国の法律専門家・学者のほか、両国の弁護士会役員・前役員にもオブザーバーとして立ち会っていただきました。
さらに、①アレクサンドル・コノヴァロフ・ロシア連邦司法大臣、②福島正則在サンクトペテルブルク日本国総領事、③宮川嵩浩ジェトロ駐サンクトペテルブルク事務所長にも、来賓としてご出席いただき、ご挨拶をいただきました。
4 活動内容(予定)~設立宣言の内容より
(1)日露法律家どうしの持続的な情報交換
(2)日本国とロシア国の双方の法制度の研究・研鑽
(3)両国間の裁判外紛争解決方式(国際仲裁、国際調停等)の開発・促進
(4)両国法律家による共同セミナー・研修・会議等のイベント開催
(5)学生、弁護士、他の法曹関係者の教育プログラムの促進
5 お問合せ等
【日本側事務局】
小川晶露(弁護士法人さくら合同(早川)東京オフィス:03-3476-2823、名古屋本所:052-953-4750)
中野由紀子(半蔵門法律事務所 03−3265−2288)
以 上